歯ぐきがおかしい、と思ったら
歯周病は、歯肉や顎の骨といった歯を支える部分が溶ける病気です。日本人が歯を失う原因でもっとも多いのが、この歯周病です。歯周病は自然に治ることはありません。横浜市いずみ野駅近くの「よこやま歯科」では、歯周病の予防・治療にも取り組んでいます。お口の中に気になる症状があったら、お早めにご相談ください。
こんなお悩みありませんか?
歯周病チェックリスト
よこやま歯科の歯周病治療
問診 | 気になる症状やご家庭での口腔ケアについて詳しく伺います。食生活や喫煙状況・持病やストレスの有無などについてもお聞きします。 |
ポケット診査 | 歯周ポケットの深さを測り、進行具合を把握します。健康な状態であれば2ミリ程度ですが、3ミリ以上になると歯肉炎と診断されます。 |
歯の動揺度検査 | 歯周病が進行するにつれて歯がぐらついてきます。歯の側面に力を加えて、どの程度歯が動くかを調べる検査です。 |
レントゲン検査 (重度) | 歯周病が進行すると、次第に顎の骨が溶かされていきます。この程度を調べるためには画像診断が必要です。レントゲン撮影で、歯を支える顎の骨や歯周組織の状態を把握します。 |
チェックが0個の方
現在、歯周病の心配はないようです。歯周病は自覚のないまま進行することが多いため、毎日の歯磨き、定期的な検査と予防ケアを心がけましょう。
チェックが1~2個の方
軽度の歯周病の可能性があります。念のため、歯科検診を受けることをおすすめします。日ごろの歯磨きの仕方も見直しましょう。
チェックが3個~5個の方
初期~中等度の歯周病の可能性がありますので、歯周病検査を受けましょう。歯のクリーニングもおすすめです。
チェックが3個~5個の方
初期~中等度の歯周病の可能性がありますので、歯周病検査を受けましょう。歯のクリーニングもおすすめです。
初期の歯周病(歯肉炎)の治療
歯周病の初期段階は、歯ぐきが赤くなって、歯磨きのときに血が出たり冷たい物がしみたりします。
歯磨き指導 | 歯周病治療の基本は、正しい歯磨きです。歯磨きにはいろいろな方法があります。歯並びや年齢などに合わせて磨き方を変えるのが効果的です。当院では、歯科衛生士による歯磨き指導を行っております。 | |
スケーリング (プラーク除去) | スケーラーという専用器具を使い、歯と歯ぐきの間や歯周ポケットなど、普段の歯磨きでは取り除けない部分のプラーク・歯石をきれいにします。 | |
ルートプレーニング | スケーリング後、歯石やプラークが再付着しにくいように歯の表面をツルツルに磨き上げます。 |
中等度~重度の歯周病治療
歯周病が進行すると、歯ぐきの腫れや出血がひどくなり、指で押すと歯が動く、歯が浮いたような感覚があります。重度になると歯周ポケットがさらに深くなり、歯ぐきから膿が出て、口臭や出血が酷くなります。悪化すると、歯が抜け落ちてしまいます。
歯周ポケット掻爬 (そうは)術 | 歯ぐきに麻酔をし、歯周ポケットの奥深くに入り込んだプラークや歯石、膿、感染した歯肉組織などを完全に取り除きます。 |
フラップ処置 | 正しいプラークコントロールやスケーリング、ルートプレーニングといった処置を行っても症状が改善しない場合は、外科的処置が必要です。歯周ポケットが深い場合には、歯ぐきを切開してプラークや歯石を取り除きます。 |
レーザー治療 | 歯周ポケットにレーザーを照射して、歯周病菌を殺菌し、治りを早くします。麻酔をせずに、たまっている膿を出すことが可能で、短時間で治療でき、出血もほとんどありません。 |
再生療法 (GTR法) | GTR法は、重度の歯周病によって失われた歯周組織を再生させる治療法です。「メンブレン」という特殊な膜をかぶせて不要な歯肉が入り込まないようにしたうえで、顎の骨や歯根膜を回復させるスペースを作ります。 |
歯周病が引き起こす体の症状
歯周病を単なる「歯ぐきの病気」と思っていませんか? 実は、歯周病はお口の中だけの病気ではありません。ここでは、歯周病と関連があると言われている5つの症状についてご紹介しましょう。
糖尿病
糖尿病には様々な合併症がありますが、歯周病もその代表的なもののひとつです。糖尿病の患者さんは歯周病になりやすく、逆に、歯周病は糖尿病を悪化させる要因になると言われています。
冠状動脈性心疾患
心臓に血液を送る冠状動脈に歯周病の細菌や炎症性物質が入り込むと、心臓や周囲の血管にも影響を及ぼす可能性があります。歯周病の患者さんは、そうでない場合に比べて心疾患の発症リスクが1.15~1.24倍高いというデータがあります。
誤嚥性肺炎
病気や高齢のために生理的機能が衰えると、肺や気管に唾液や食べ物が誤って入り、肺炎を起こしてしまいます。これを誤嚥(ごえん)性肺炎といいます。歯周病菌が含まれる唾液やプラークなどが気管や肺に入り込むことによって、肺炎を起こすケースがとても多いのです。きちんと口腔ケアを行って口腔内の細菌の数を減少させると、肺炎の発症率が下がるというデータもあります。
骨粗しょう症
骨粗しょう症は、高齢の女性に特に多い病気です。骨量が少なくなって海綿状になり、骨がもろく折れやすくなってしまった状態です。歯周病は骨代謝にも影響を及ぼし、骨粗しょう症の人が歯周病にかかると進行が早いと言われています。
早産・低体重児出産
妊娠中の女性は、つわりのために歯磨きが不十分になりがちです。また、ホルモンバランスの変化のために歯ぐきの炎症が起こりやすく、歯周病になる人も少なくありません。歯周病菌が血流にのって子宮に到達すると、子宮筋の収縮を引き起こして早産や低体重児出産になる可能性があります。歯周病の妊婦さんの場合、低体重児出産が通常の約4.3倍にもなるとの報告があります。
院長 横山より
症状の程度に差はあっても、日本人の実に80%以上が歯周病であると言われています。歯周病は、重度になると顎の骨が溶けて歯が抜ける怖い病気ですが、自覚症状が少ないため、気づいたときには病状が進行しているケースがとても多いのです。しかも、歯が抜けてそれで終わりではありません。血液の中に歯周病菌が入り込むと、さまざまな全身疾患を引き起こすリスクが生じます。
歯周病がどういうものかは、家の基礎工事(土木工事)をイメージしていただくとわかりやすいかも知れません。地盤が悪いところにどんなにしっかりした家を建てても、地震や地盤沈下などがあれば倒壊してしまいかねません。しっかりした地盤、つまり、健康な顎の骨や歯ぐきを作ることで、安心して暮らせる「よい家」となるのです。歯周病は、早期に発見して適切な処置をすることでかなり改善します。まず、歯磨きをしたときなどに血が出たり、腫れていたりしたら、できるだけ早めにご来院ください。